シェフからのメッセージ
こんにちは!総料理長の染谷です。
当院では、分娩入院の患者さまにご提供するお食事は、調理担当を分け各々のシェフがスペシャリティを活かしながら、調理させていただいております。料理のコンセプトは、栄養バランスとカロリーを考え、安全性の高い旬の素材の持ち味を活かし、最善の調理によって「美しく、おいしく、からだと心に優しい料理」をモットーとしております。具体的に言えば、産後の患者さまの体調は必ずしも万全とは限りませんので、食べやすく、食欲を起こさせる工夫をしています。例えば私の担当するフレンチでは、味の濃いものや塩分は控え、とくにフレンチには欠かせないバターや生クリームも極力控え、その分、香草や野菜のピューレ、ジュレ、ビネガーやフルーツの香り、甘味、うまみ、酸味などを生かし食欲の増進をはかっています。高級食材を単に使用すれば、美味しいものができるとは限りません。キャビア、トリュフなどの高価な食材を使用するのであれば、旬の野菜や季節のフルーツなど、少量ながらも多くの食材で構成し、何より当院でしか味わうことができない料理を念頭にメニュー作りをしております。私たちは、時間と愛情を十分にかけて作った料理を、皆さまにゆっくり「おいしい、幸せだなぁ」と召し上がっていただけることを願い調理に努めています。